Kiri's diary

きりねこNote

数学関連のことについてよく書きます

Springer無料公開テキストのダウンロード方法とタイトルまとめ

Springerの公式が、新型コロナウィルス感染症の発生下における利用者への支援のためにSpringer Natureの電子書籍のうち400点以上のテキストを無料で公開しています。無料公開の情報は多少流れてきますが、実際の文献のダウンロード方法に関する情報が少ない…

マクロ経済学Ⅰ期末試験の解答

かいとうだ。 目次 問題 解答 問題 以下の問いにすべて答えよ。また計算の過程がわかるように解説をしながら解答せよ。計算のプロセスおよび解説を書いていない場合は0点とする。(試験時間60分) [1] マクロ経済学の誕生とされる、1936年にイギリス人経済学者…

複素解析をざっとまとめるー21(第4章の章末問題)

目次 章末問題 章末問題 (1)曲線\(C\)を含む領域において\(f(z)\)は連続であり, \(C\)上で\(|f(z)|\le M\)とします. 曲線\(C\)の長さを\(l\)とすれば, 次の不等式が成立することを証明してください.\begin{align}\left| \int_{C}f(z)dz \right| \le \int_{C}…

第10回 関数解析ゼミ(2018年7月1日)

シグマの構成(|u(x)| le N)をみたす全ての(uin L^{1}(mathbb{R}^{n}))と(orall arepsilon > 0)に対し, egin{align}exists,vin C_{0}(mathbb{R}^{n})quad { m s.t.}quad onumber \|u-v|_{L^{1}} < arepsilon quad mbox{かつ}quad |v(x)|le N onumber end{alig…

第9回 関数解析ゼミ(2018年6月27日)

2.5の証明の前に必要となるLecesgue積分の性質をいくつか. Lebesgue積分のゼミではないので, Lebesgue積分論について基本から段階的に解説していくことはしない. 数学的性質ないしは主張を列挙するに留める. 1. 零集合(mu)をLebesgue測度とする. (Esubset ma…

第8回 関数解析ゼミ(2018年6月20日)

関数の台とする. \begin{align}K_{u} = \{x\in \Omega\, | \, u(x)\neq 0\} \nonumber \end{align}のにおける閉包をの台(support)といい, と表す. でがのコンパクト集合であるもの全体をと表す. 2.3 をの可測集合とし, とする. 上の可積分関数全体の集合をと…

第6回 環論ゼミ(2018年6月2日)

1.7節 素イデアル・極大イデアルの続き Review Prop 1.7.2\(A\):環, \(\mathfrak{p}\):イデアルとする. このとき, 次の(1),(2)は同値な命題. (1)\(\mathfrak{p}\)は素イデアル(2)\(A/\mathfrak{p}\)は整域 Prop 1.7.3\(A\):環, \(\mathfrak{m}\):イデアルと…

複素解析をざっとまとめるー20(複素関数の積分その5)

目次 留数定理 テイラー展開 ローラン展開 留数定理 留数定理 留数定理について話しましょう. 留数定理というのは, 「留数」という数を使って, 積分値が求められるよ!という定理です. 私たちが求めたい積分は, 関数が定義されている領域内に, 特異点が存在…

「2人の生産者の一方が, 2つの財に対して比較優位を持てない」こと

目次 証明 説明 普段数学書を読むことが多いのですが, 数学書というのは大抵, 定理や法則に証明がついています. しかし経済学の入門書を読むと, 法則に対して数学的な証明が書かれているということはほぼありません. 「なんで証明ないんじゃい」とイライラす…

複素解析をざっとまとめるー19(複素関数の積分その4)

目次 コーシーの積分公式 グルサの定理 コーシーの積分公式 コーシーの積分公式は, コーシーの積分定理を出発点として導かれる重要な定理たちの1つです. コーシーの積分公式 複素関数が, 単純閉曲線の周上および内部全体で正則であるとする. の内部の領域を…

複素解析をざっとまとめるー18(複素関数の積分その3)

目次 積分経路の変形 閉曲線でない場合 閉曲線の場合 積分の基本公式 積分経路の変形 線積分を求めるとき, が領域の全ての点で正則ならば, 積分経路を変形する必要はありません. なぜなら, コーシーの積分定理よりが容易にわかるからです. 積分経路の変形が…

複素解析をざっとまとめるー17(複素関数の積分その2)

目次 複素線積分 コーシーの積分定理 複素線積分 さて複素数の積分です. 複素積分は実数でのリーマン積分を形式的に複素数に拡張したものとして定義します. 複素平面上の曲線 複素平面上の曲線とは, 変数によって表される2つの連続関数によって\begin{align}…

複素解析をざっとまとめるー16(複素関数の積分その1)

目次 複素関数の積分 リーマン積分 線積分 周回積分 面積分 例題解答 複素関数の積分 さて複素積分にいきましょう. 複素積分は美しい定理が目白押しです. 面白いですよ. では微分のときと同様, 実関数の復習からいきましょう. リーマン積分 を閉区間で定義さ…

複素解析をざっとまとめるー15(第3章の章末問題の解答)

目次 (1) (2) (3) (4) (1) \begin{align}u_{x} &=3x^{2}+6xy-3y^{2} \nonumber \\u_{y} &=3x^{2}-6xy+3y^{2} \nonumber\end{align}となります. CR関係式より, \begin{align}v_{x} &=-u_{y}\nonumber \\&=-3x^{2}+6xy-3y^{2} \tag{1} \\v_{y} &=u_{x}\nonumbe…

複素解析をざっとまとめるー14(第3章の章末問題)

目次 章末問題 章末問題 (1)複素関数は正則関数であるとします. が次式で与えられるとき, CR関係式を用いてそれぞれの場合のを求めましょう. \begin{align}\quad u(x,y) &=(x-y)(x^{2}+y^{2}+4xy) \nonumber \end{align}(2)「複素関数がコーシーリーマン関係…

複素解析をざっとまとめるー13(複素関数の微分その3)

目次 正則性 正則関数のもつ性質 孤立特異点 正則性 正則について話します. 複素関数が複素微分可能である条件(CR関係式)は, 実微分可能の条件よりも強いものでした. 正則は, そのCR関係式よりもさらに強い条件を要請します. さらに, あらゆる点で正則な関数…

複素解析をざっとまとめるー12(複素関数の微分その2)

目次 複素関数の微分 複素関数の微分 コーシー・リーマンの関係式 複素微分可能の別表現 複素関数の微分 複素関数の微分 複素関数の微分の定義は, 実関数の定義を形式的に複素数に置き換えたものになります. 複素微分の定義 ある複素関数について, 複素数の…

複素解析をざっとまとめるー11(複素関数の微分その1)

目次 複素関数の微分 実関数の微分の復習 微分 偏微分 全微分 複素関数の微分 さて, いよいよ複素関数の微分・積分です. 最初に微分の話からしますが, 微分はすぐに終わります. 実関数の復習からいきましょう. 実関数の微分の復習 微分 実関数での微分の定義…

複素解析をざっとまとめるー8(様々な複素関数その4)

目次 複素三角関数 複素三角関数の定義 三角関数の基本的性質 複素三角関数の値域 複素三角関数 複素三角関数の定義 オイラーの公式を使うとはそれぞれ, \begin{align}\cos\theta = \frac{e^{i\theta}+e^{-i\theta}}{2} \nonumber \\\sin\theta = \frac{e^{i…

複素解析をざっとまとめるー7(様々な複素関数その3)

目次 累乗関数 累乗関数の定義 累乗関数の主値 多価関数 累乗関数 累乗関数の定義 指数関数では《の複素数乗》を定義しました. 今度は《複素数の複素数乗》を定義します. これを累乗関数といいます. 累乗関数についても, 実数の場合の累乗関数を複素数に拡張…

複素解析をざっとまとめるー6(様々な複素関数その2)

目次 指数関数 複素指数関数の定義 指数法則 指数関数の周期性 対数関数 複素対数関数の定義 対数関数の主値 対数法則 指数関数 複素指数関数の定義 極座標の紹介のところでオイラーの公式をやりました. こういうやつです. \begin{align}e^{i\theta} = \cos\…

複素解析をざっとまとめるー5(様々な複素関数その1)

目次 様々な複素関数 複素関数について 様々な複素関数 様々な複素関数について勉強していきます. 内容は, 指数関数, 対数関数, 累乗関数, 三角関数です. 実数で定義されていたそれぞれの関数を複素数にまで拡張して, 実数の場合とどこが違うのか, どこが同…

複素解析をざっとまとめるー4(第1章の章末問題の解答)

目次 章末問題の解答 (1) (2) (3) 章末問題の解答 (1) 複素共役を用いて, が実数となる条件は, \begin{equation}z+\dfrac{1}{z} = \overline{\left(z+\dfrac{1}{z}\right)} \nonumber\end{equation}となります. これより, \begin{align}z+\frac{1}{z} - \ove…

複素解析をざっとまとめるー3(第1章の章末問題と付録)

目次 章末問題 (付録)代数方程式の解 章末問題 (1)複素数について, が実数となるの条件を求めてください. (2)整数論の基本的な事実として, 「2つの整数が, それぞれ2つの平方数の和で表せるならば, それらの積もまたある2つの平方数の和で表すことができる」…

複素解析をざっとまとめるー2(複素数の基本理論その2)

目次 幾何的な視点から 複素数とは何か 加法と減法 倍, 複素共役, 絶対値 極座標, オイラーの公式 乗法と除法 変換 幾何的な視点から 複素数とは何か 次に幾何的な視点から複素数を見てみましょう! 数直線を使って実数の話をした, あるいはされた経験がある…

複素解析をざっとまとめるー1(複素数の基本理論その1)

目次 複素数の基本理論 代数的な視点から 複素数の定義 実部と虚部 複素数の同値関係と四則演算 複素数の共役 複素数の絶対値 複素数の基本理論 複素解析の話をはじめましょう! 複素数は代数的な視点と幾何的な視点の2つの視点から捉えることができます. こ…

複素解析をざっとまとめる(はじめに)

目次 概要 リンク 概要 これから何回かの記事にわたって、「複素解析をざっとまとめる」というのを書いていきます。内容のレベルとしては、他の人に「オレは複素関数を勉強したんだぜ」と言える最低限のラインにしていきたいです。 僕の感覚では「がんばって…

ギリシア文字とフラクトゥールの一覧表

数学を勉強するときによく知らない文字が出てくると、内容があんまり入ってこないですよね。なのでギリシア文字とフラクトゥール(ドイツ文字)の一覧表を置いておきます。元は以前自分のために作ったものですが、ぜひとも参考にしてください。 それぞれ、左の…

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あいうえおかきくけこabcdefghij \begin{align}\textbf{V}\cdot \textbf{D}(\textbf{r}.t) &= \rho(\textbf{r}.t) \\\textbf{V}\cdot \textbf{B}(\textbf{r}.t) &=0 \\\textbf{V}\times \textbf{H}(\textbf{r}.t)-\frac{\partial }{\partial t}\textbf{D}(\t…