関数の台
とする.
\begin{align}
K_{u} = \{x\in \Omega\, | \, u(x)\neq 0\} \nonumber
\end{align}
のにおける閉包をの台(support)といい, と表す. でがのコンパクト集合であるもの全体をと表す.
2.3
をの可測集合とし, とする. 上の可積分関数全体の集合をと表す. は線形空間である.
上のノルムを
\begin{align}
\|u\| = \|u\|_{\mathscr{L}^{1}} = \int^{}_{\Omega}|u(x)|dx \quad (u\in \mathscr{L}^{1}(\Omega)) \nonumber
\end{align}
と定義する.
において, であるものとみなすことによりできる空間をと表す. はノルム空間になる. はならば, という上の同値関係での元を類別したときの同値類全体の集合である.
Th 2.5
はBanach空間である.
Lem 2.6
:ノルム空間とする. 次の(1),(2)は同値な命題.
(1)は完備
(2):任意のの点列についてならば, はで収束する
pf of Lem 2.6
:のCauchy列とし, その部分列をとる.
自然数をとなるようにとり, 次にをとなるように選ぶ. するととなりである. 部分列は, に収束する. ここで一般にCauchy列の部分列がに収束するなら自身もに収束する. よって, この場合もは内に収束する.
:Cauchy列とする. を満たす. 部分列がに収束するならをかつとなるようにとれる. するとに対して,
\begin{align}
\|v_{m}-u\| &\leq \|v_{m}-v_{l(k)}\| + \|v_{l(k)}-v\| \nonumber \\
&< \varepsilon/2 +\varepsilon/2 = \varepsilon \nonumber
\end{align}
となり, もに収束する. (Q.E.D.)
\begin{align}
\sum^{\infty}_{k = 1}\|u_{k+1}-u_{k}\| \lt \infty \nonumber
\end{align}
を満たす点列は明らかにCauchy列. 全てのCauchy列が収束列であることは完備性の定義そのもの. (Q.E.D.)